あなたは気虚タイプ

エネルギーが不足している気虚(ききょ)タイプ

気は、エネルギーの一種です。

そのため、重労働や激しい運動をした後には、誰しもが、一時的に”気”が不足した状態になります。

それでも、きちんと食べて、よく寝れば、翌日には自然に”気”が回復するはずですが、過労が続くと、”気”の回復が遅れ、慢性的に気が不足した状態となってしまいます。

それを気虚(ききょ)といいます。


”気”はおもに、食べたり飲んだりしたものを、胃腸が消化・吸収し、そこから作り出されます。

そのためも、胃腸がもともと弱かったり、機能が低下したりしていると、どうしても気が不足しやすくなります。

特徴と症状

”気”が不足している状態。エネルギーが足りていないので、疲れやすく、身体が冷えやすい。

胃腸も弱く、食欲不振や胃もたれ、軟便・下痢をしやすい。

体力もなく免疫機能も低下し、風邪をひきやすい。

花粉症やアレルギー症状も出やすくなります。

おすすめの食事

●朝はしっかりとる。冷たいもの、生ものは控える

 朝食は一日の活動源。できるだけ抜かないようにしましょう。

 ただし、食べ過ぎは逆効果。お粥など、温かくて消化が良いものを適量とりましょう。

 朝、お腹が減らない人は、夕食の量を減らし、時間を早めたりしましょう。

 胃腸の消化・吸収力を低下させる冷たいもの、生もの、油っこいものは控えましょう。


●からだを温め、消化機能を高める食材

 朝鮮にんじん、牛肉、鶏肉などの肉類や、えび、うなぎ、鶏卵、山芋などは、食べるとすぐに”気”を充実させるために働きます。

 他にも、さつまいも、かぼちゃ、しょうが、ねぎ、豆、きのこなどは、胃の消化機能や新陳代謝を高め、気を補うために大切な食材です。


●主食は雑穀にしましょう

 胃腸の働きを高めながら、血の巡りもよくする ひえ・きび・あわ・麦・などの雑穀がおすすめです。白米に混ぜて炊くと、無理なく食べられます。甘みを感じるまでよく噛んで食べると内臓を強くします。

 また、玄米もすぐれた栄養がありますが、消化が悪いため胃腸が丈夫でない人が食べるのなら、柔らかく炊くか、お粥にして食べましょう。

おすすめのお茶

ほうじ茶、紅茶(シナモンや生姜を加えるとよい)、薄い緑茶、杜仲茶、凍頂烏龍茶

生活アドバイス

●休息と睡眠を十分にとる。

 忙しすぎる生活や、睡眠不足は、”気”を消耗してしまいます。しかも、寝不足だと元気が出ない。

 効率よく仕事や家事を片付けるためにも、睡眠時間はたっぷりととることが大切です。

 日中もあまり根詰めず、休息時間をこまめにとるようにして、昼寝ができれば理想的です。


●運動は、ゆるりと無理せずに行う

 元気不足のこのタイプは、無理してハードな運動をすると、ますます体調が悪化して、疲労倦怠感、肩こりなどの不調が出やすくなってしまいます。また、筋力が弱いため、運動が苦手で長く続けられません。

このタイプに向いているのが、ウォーキングやヨガなど、ゆっくりした動きです。

ツボ

気海(きかい)

へそから指2本分下にあるツボ。

その名の通り、気を生み出す働きがあり、呼吸器系にも消化器系にも作用します。

温めたり、やさしくなでるようにマッサージするとよいでしょう。

足三里(あしさんり)

ひざの皿の外側にあるくぼみから指4本分下にあるツボ。

元気を生み出すツボとして有名です。胃腸の調子を整える作用もあるので、胃もたれしやすいときも◎。

かるくもんだり、温かいシャワーを当てて刺激すると気持ちよいです。